志賀高原 x 麦雑穀工房/Quadrupel(クアドルペル)再送

その他のビール

こんにちは。志賀高原 x 麦雑穀工房のQuadrupelをもう1回飲みました。前回飲んだのは2024年10月31日なのでほぼ1年ぶりとなります。前回の総評は「美味しいけどまだ固い」でしたが、1年という時を経てどのように変化したのでしょうか?

飲んだ日付:2025年11月22日

概要

生産地:長野県下高井郡
値段(税込):1,187円
味による区分:-
スタイル:ベルジャン クアドルペル
アルコール度数:13.0%
使用ホップ:不明
※「味による区分」についてはこちらを参照

公式コメント

麦雑穀工房と志賀高原ビール、お互いの20周年を記念しての特別なコラボです。
自分たちで畑仕事もしながら、繊細でありながらも挑戦的なビールをつくるのが雑穀工房の鈴木さんご夫婦。
もう、10年以上も前から、ホップの収穫にも何度もきてくれたり、SNOW MONKEY BEER LIVE に参加してくれたり。初対面は、14年前でした。
鈴木さんたちが普通の(熱心な)人たちと違うのは、収穫の時だけじゃなくて、春のきつい「株こしらえ」の作業まで来てくれたりするところ。
変態です。
農業に直接携わりながら、セゾンやバレルエイジのビールをつくる、日本で数少ない本当の Farmhouse Brewery。
ビールが美味しいだけじゃなくて、ぼくらもすごく共通するものを感じています。

なにをつくるかのアイディアは、鈴木さんからすぐに返ってたアイディアが、ベルジャンクアッド。
ダブルやトリプルといったハイアルコールなスタイルのさらに上をいくやつ。
「4倍」です。
雑穀さんの設備では、どうしても到達できる度数に限界があるということで、今回のビールが即決まりました。

発酵は、時間をかけてゆっくり、でも着実に進み、野生酵母や微生物をつかわないクリーンなビールとしては、志賀高原ビール史上最高の発酵度(attenuation)で、なんと13.0%に。
当初は、フルーツをつかうことも想定していたのですが、そのままがあまりによくて、フルーツを足すのがもったいないということに。
とはいえ、途中で、およそ半分近くを別バージョンにすることにしたのですが、それはまたそのうちに。
でも、こちらも、このベースのビールが気に入ったからこそ生まれたアイディアだということは書いときます。

というわけで、やっとビールの説明です。
13.0%、IBU41。
色は深い赤。
複雑で甘やかな香りのなかに、ライとスペルトによる穀物由来のスパイシーさ。
ブラインドで度数を当てるのがかなり難しいであろうドライさ。
でも、飲んでいるうちに、高アルコールだということに気が付きますが、もしかしたらそん時点ですでに「お前はもう死んでいる」の可能性も!?
干し葡萄やプルーンといったドライフルーツ的な濃縮された果実味と同時に、イチゴや、巨峰みたいなフレッシュなフルーティーさも感じます。
食後酒的にはもちろんですが、赤ワインポジション的に食事とあわせていただくこともできるのは?
仕込みから半年以上経って、もうすでにかなりいい状態かと思いますし、ある意味このタイミングで飲んで欲しいと思う一方で、今後の熟成にもかなり期待が持てます。
だから、2本以上は買わないといけないやつです。
こんなのがあんまり売れない時代だし、他でつくっているとこもあまりないので、果たしてどうなるか。
でも、とにかく思い入れたっぷりの20周年同志のコラボ。
ぼくらの期待以上の出来になったと思います。
お楽しみいただけたらうれしいです。
どうぞよろしくお願いします。

僕のレビュー

香り:酸味を伴ったプルーン、デーツ、いちじく
ボディ:フルボディ
味:ねっとりたまり醤油の優しい味わい、固さは無くなっている。麦とフルーツが一体化しており、要素は拾えなくなってる。いちじくとプルーン?

総評

固さが消え一体感が出ていました。前に感じた舌に張り付くドライな感じも消えており、過去の自分のテイスティングノートを疑ってしまいます。とはいえフルボディな麦の骨格は共通しているので、ビールにおける経年変化とはこういうことなのでしょう。その一体感と滑らかさからビールというよりはワインのような印象を受けます。

一年前と今回の美味しさを比べたいところなのですが、違いすぎて単純比較はできないですね。僕の好みで言うと今の方が好きなんですけど、ビールらしさで言うと一年前に軍配が上がります。想像できる一次関数的な変化ではないので、「2本以上は買わないといけないやつです」本当の意味がようやく理解出来ました。これ以上はストックがないので分かりませんが、これ以上炭酸抜けてしまうとビールではなくなってしまうのでここいらが潮時でしょう。

コメント

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