秩父麦酒/シロクマ 感想

甘々フルーティーIPA

こんにちは。秩父麦酒のシロクマを飲みました。秩父麦酒は名前の通り埼玉県秩父市にあるブルワリーで、公式通販以外では現地で購入するしか入手方法はないと思われます。私もウイスキーのイベントで秩父に行った際に購入しました。遠征をすることでそこにしか手に入らないIPAを買えるのはIPA好きとして嬉しいものです。

概要

生産地:埼玉県秩父市
値段(税込):600円ぐらい
味による区分:甘々フルーティーIPA
スタイル:ヘイジーIPA
アルコール度数:7.0
使用ホップ:Warrior,Citra,Galaxy,Mosaic,Simcoe(Lupulin pellets)
※「味による区分」についてはこちらを参照

公式コメント

大量に使用したホップと乳糖のジューシー感。フルーティーなアロマと柔らかい口当たりの癒し系IPA。

僕のレビュー

香り:ブラッドオレンジ、薬草
味:ももの缶詰めのシロップの甘さから、ハーバルな苦みで締まる。ミルクシェイクと言うほど甘くないけど、ヘイジー換算で言うとかなりの甘口。

総評

予算不足を感じさせられるIPAでした。前提としてヘイジーIPAは普通のIPAよりも使用するホップの量が増えるので材料費が高くなります。昨今のインフレを鑑みると小規模なブルワリーが600円でヘイジーIPAを出すのは無理があります。ホップ不足を補うために乳糖を加えていますが、その乳糖のせいで果物感が薄くなってしまい本末転倒な味わいです。ただ乳糖を加えないと中途半端な薄いIPAになってしまいそうな気がするので、こうなってしまったのは予算の都合上仕方がないことだと思います。

こうなってしまった原因は「地ビール、クラフトビール問題」が挙げられます。地ビールとクラフトビールは同義であり、クラフトビールと表現するのが一般的になっていますが、私はこれら2つは別物だと考えており

地ビール
・地域限定のビール
・値段は600円以下
・ターゲットは観光客

クラフトビール
・こだわりの小規模生産のビール
・値段は青天井
・ターゲットは全国のビール好き

といった感じに区分しています。今回の「しろくま」は地ビールに該当するということですね。旅行テンションを利用しても一般人がビール一本にかけられる値段は600円が上限です。600円という厳しい制約の中で作られたヘイジーIPAであると考えるとかなり頑張っていると思います。ただし、クラフトビールという括りにしてしまうと、同価格帯でも大量生産が出来るメガクラフトには及ばないというのが総評になります。

1本2,000円のIPAをホイホイ買う狂人からすると全てのブルワリーが本当の意味でのクラフトビール方向にシフトして欲しいものですが、商売的に厳しいというのも分かります。これを変えるためには根本的な意識改革が必要になり、数十年単位のプロジェクトになることでしょう。

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